欧州連合の存在意義?
欧州連合選挙について
もともとEU議会選挙とは、5年に一度加盟国ごとに人口比で区分けされた751の議席を選ぶもので、比例代表制により投票が行われます。全28カ国、5億人の地域の議会なので、その規模たるや想像を絶する物がありますね。いやまあ、規模ならこの前のインド総選挙のが大きい(有権者8億)んですけども。
選挙結果としては
EU=ヨーロッパ連合の加盟国で作るヨーロッパ議会の選挙の投票が日本時間の25日午後からドイツやフランスなど大半の国々で一斉に始まり、EUの権限強化に反発する極右政党など、EU統合に懐疑的な勢力がどこまで議席を増やすかが注目されています。
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EU=ヨーロッパ連合の加盟国で作るヨーロッパ議会の選挙は、信用不安問題への対策として緊縮策が進められ、失業率が過去最悪となるなか、不満の受け皿となっている極右政党など、EU統合に懐疑的な勢力が議席を大幅に増やす勢いです。
欧州議会選挙 EU懐疑派が躍進 NHKニュース(5/26)
EU=ヨーロッパ連合の加盟国で作るヨーロッパ議会の選挙は、失業率が過去最悪レベルで推移するなか、不満の受け皿となっている極右政党などEU統合に懐疑的な勢力が議席を大幅に増やすとみられ、今後のEUの政策にも影響を及ぼす見通しです。
欧州議会選挙 極右政党が台頭 NHKニュース(5/27)
大方既定路線突っ走った感じですね。
欧州石炭鉄鋼共同体を祖とするEU。
個人的に、ECSC*1は欧州の統合の第一歩という意味でも、独仏間の戦争回避と言うのお題目を掲げて登場したこれは非常に現実的だな、と。アルザス・ロレーヌを始めとして幾度と無く係争の中心となった石炭と鉄鋼の共同管理というのは。元がフランスの提唱で、事実上の譲歩というのも面白いです。というか、ソ連いたしね。
実は、アメリカの考えた戦後のソ連侵攻に対する計画「OFFTACKLE*2」ではライン川を防衛線とする延滞作戦の後の反撃、とフランスからすれば気が気でない作戦計画だったりするのですが(後に防衛線策定で大いに揉めることになる)、脱線してきたので以下略
何はともあれ、各国の個別利害をうまく調整&抑制させる原動力となった、EUがEUたる理由を失い始めてる現状ーいわゆるアメリカへの対抗や統合による経済的互恵の享受の霧散化等ー、こういった反EU勢力の台頭はこのまま進行していくのではないかな、と。オバマさんの消極さや、ぶっちゃけEUからすれば経済的に大した敵ではないロシア。中国さんちの台頭による問題を抱えているアジアと対照的ではありますね。
ユーロ危機においてその政治的貯金を使い果たした結果、
EUが自信を持って自らを、近隣地域、そして世界の模範と称することができた時代は過去に遠ざかりつつある。最近、EUは自分たちの問題で手一杯なのだ。
近隣諸国を方向付ける力を失ったEU 欧州の理想主義者がアラブの春を歓迎した時代は遠い過去:JBpress(日本ビジネスプレス)
ウクライナ問題やら何やらかんやら、かまってる暇ありませんよね。