sofyukiの日記

名前に意味はないのよ? 

富士学校開校60周年記念行事富士駐屯地祭 パート7 各種装備

 さて、続き行きましょう。

 記念行事ということで、ちびっ子向けイベント会場となってるこのエリアですが、ヘリパッドとして使われているエリアだそうで。

 

  パート4の記事にて使った画像はココのものと、後の装備品展示のものです。

 

  60式装甲車。428輌調達された装甲車で、戦後初の国産装甲車となります。後継の73式装甲車と96式装輪装甲車に置き換えられる形で、2006年に退役済み。

 

  74式戦車

 

  ドーザー付きの10式戦車。量産車両と細部が違っており、試作3号車となっています。

  後の装備品展示での10式ですが、こちらは量産型車両です。上の試作車と比べると、車体正面の作りが少し変わっているのわかりますかね。

 

  60式自走無反動砲。無反動砲と言うのは、弾体発車時の衝撃を緩和するために背後にも同程度のエネルギーを打ち出す砲で、対戦車用としては当時優秀な性能を誇っていました。60式106mm無反動砲として普通科部隊にも配備されており、2014年の今年に退役しました。

 

 M2A1 105mmりゅう弾砲。使用年数を見てもらうとわかりますが、1952年より供与されている大砲で、400門保有していたそうな。98年退役済みで、意外と近年まで使われていたんですね。現在でも礼砲等で少数が現役だとか。

 

 M1A1 75mmりゅう弾砲ですね。153門が供与され、方面隊直轄の砲兵部隊である第一特科団等で使用されていたそうな。1981年退役済み。

 

 M1 155mm榴弾砲。1952年より237門保有しており、75mm105mm155mmの3つの口径の大砲で支援部隊を構築していたんですね。

 

 M2 155mm加農砲榴弾砲と何が違うのか、と聞かれれば、加農砲の方が長砲身で高初速。その分大きく重くなり、コストが掛かります。

 

 

 元々、砲兵の間接射撃そのものが比較的近年に編み出された運用法で、第一次大戦前の砲兵は、歩兵と肩を並べてと言っていいほど近距離で射撃していました。なぜかといえば、間接射撃自体、敵情把握から着弾観測と被害判定のシステム構築が当時困難だったからです。比較的運用しやすい短射程な榴弾砲と、運用しにくい代わりに射程距離に勝る加農砲で相互補完されていました。後の第一次大戦において、砲兵戦術が完成の域に達し、間接射撃が一般的となります。航空機による着弾観測や無線、クリーピングパラージやSOS射撃など、凄まじい進化を遂げるのですが長くなるので割愛。

 

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 そんな砲兵ですが、戦間期には衰退の一途を辿ります。陰惨な戦いの代名詞として、忌み嫌われるようになってしまったからです。部隊を指揮する将軍も、大砲の撃ち合いで押しつぶす戦術は自らの美徳に反しますし、独自の手腕を発揮しうる機動戦を支持します。第二次世界大戦初期に、75mm等の小口径砲が大量に各国で運用されているのは、戦間期に各国が挙って砲兵の軽量高機動化に尽力したためです。よく、小口径短射程化で肉薄戦術を強要していた人名軽視の愚砲と呼ばれる我が国の90式野砲ですが、世界の主要陸軍を比較すると似たようなものと分かります。後付の知識で単体の兵器を批判するのは簡単ですが、その時代そのものと比較しないのはフェアではありません。ちなみに、砲兵の機動化という問いに最も適当な解を出したイギリス軍の「自走砲」は、戦間期にBirchGunを最後に開発が行われてませんでした。

 

 

 話を戻します。第二次大戦後、所謂軽中重の戦車がMBTとなったように、砲兵でも榴弾砲という名称のみが残り、加農砲との違いは名称のみとなっていきます。

 陸自では32門が供与され、96年に退役してます。

 

  M2 203mmりゅう弾砲。1954年より70門が供与され、94年退役。この砲を改良、自走化したものが203mm自走榴弾砲として現在でも運用されてます。訓練展示で射撃を行っていたアレですね。

 

  75式自走155mmりゅう弾砲。201輌調達された自走砲で、来年退役予定。後継に99式自走155mmりゅう弾砲がありますが、1対1での置換えは叶わず。

 

 67式30型ロケット弾発射機。48輌生産され、92年退役。大型ロケット2発を搭載しており、弾頭火力では陸自トップだったそうな。

 

 75式130mm自走多連装ロケット弾発射機。130mmロケットを30発投射可能な多連装ロケットシステムですね。同様なシステムでは、大戦中のカチューシャが有名でしょうか。現在、多連装ロケットシステムとしては、MLRSが自衛隊に99輌配備されてます。

 奥に軽装甲機動車がみえてますね。

 

 取り敢えず、これで一通り紹介は出来ましたかね。続きます。