sofyukiの日記

名前に意味はないのよ? 

富士学校開校60周年記念行事富士駐屯地祭 パート3 観閲行進②

 さて、迫撃砲の次

 

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 迫撃砲なんてチンケな軽量砲と違って榴弾砲。155mmりゅう弾砲FH-70です。

 

 元々ドイツ、イギリス、イタリアの3ヶ国が開発した榴弾砲で、日本製鋼所によりライセンス生産が1983年より始まり、400門以上が陸自で運用されています。この榴弾砲の総生産数が1011門なので、半数近くを日本で使用している事になります。というか、開発国の英独伊併せて420門程。もっとも、1978年生産開始の大砲なので、イギリスではより軽量なL118 105ミリ榴弾砲と後述のMLRS、ドイツでは自走榴弾砲であるPzH2000にそれぞれ更新されて退役してます。日本でも、後継である火力戦闘車の開発が進行中。順調に行けば2018年には完成する予定とか。火力戦闘車は車載式の大砲になる予定で、類似する諸外国の装備品としては仏カエサルノルウェースウェーデン共同開発のアーチャーが挙げられますね。

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アーチャー自走榴弾砲(日本語版Wikipediaより)

 

FH-70は写真だと牽引されていますが、エンジンが搭載されており、短距離なら自走できます。

 

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 99式155mm自走りゅう弾砲と弾薬運搬車です。前任の75式とくらべて射程は30キロと1.5倍になり、砲弾と装薬の両方を自動装填にしている世界的にも珍しい自走砲。野戦特科射撃指揮装置のデータリンクに対応しており、遠隔操作による自動攻撃能力がある模様。現時点で111輌調達されてます。52口径の155mm砲はホント大きいですね。

 後方の弾薬運搬車は、自動補給機能付き。

 

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 前方に82式指揮通信車と後方に自衛隊最大の火砲である203ミリ 自走りゅう弾砲がやってきました。

 元々アメリカのM110自走砲ライセンス生産したもので、1984年以降91輌が配備されています。

 

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 上がMLRS、正式名は多連装ロケットシステム 自走発射機M270です。

下がその予備弾薬車ですね。元々M26クラスター弾頭を装備していたのですが、オスロ条約によりクラスター爆弾の破棄が決定した後、代替としてM31誘導ロケットを搭載します。99輌調達されてます。もともと面制圧を行う為の多連装ロケットでしたが、前述の理由により長距離精密誘導兵器として使用されます。

 

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 88式地対艦誘導弾ですね。右の車両は捜索レーダー車、真ん中はJSTQ-W5射撃管制装置、左が発射機です。この他指揮統制装置、中継装置、予備ミサイル運搬・装填車等の多数の車両により構成されるミサイルシステムです。運用の際は連隊単位で移動するため、6連装発射機4輌の中隊×4で16輌。同時に96発の射撃が可能で、次弾、次次弾を予備として288発が連隊単位で運用可能です。保有部隊の6個連隊全て合わせれば1728+の発射が可能。射程は180キロですが、捜索レーダーの探知距離が100キロ以下なため、他の探知手段を用いる必要があります。

 また、後継として12式地対艦誘導弾が存在します。こちらは射程200キロ以上とされ、両者も島嶼部防衛の切り札的存在です。

 

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 73式大型トラックに搭載されたJMMQ-M5気象測定装置。風速、気温、湿度などを計測し、野戦特科情報処理システム等を通じて野砲の発射諸元算出の補助を行う装置です。

 

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 えー 何か積んでますがわかりません

 

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 手前は遠隔操縦観測システム(FFOS)の追随装置ですかね。奥のはJTPS-P16対砲レーダー装置。

 FFOSは陸上自衛隊が運用している観測用無人機のシステムです。特科が前線の敵砲兵索敵や射撃に必要な情報を収集するためのもので、危険な前線を飛ばすために無人かつ小型になってます。

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FFOS無人機(日本語版Wikipediaより)

 RPH-2という民間型も存在し、農薬散布などに使われているそうな。

 

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 右が81式自走架柱橋、左が92式地雷原処理車です。

 92式地雷原処理車は、ワイヤーにつないだ26個の爆薬をロケットで投射し、直線上をもれなく吹き飛ばす車両です。地雷処理めんどくせってなった時の物で、地雷を誘爆させて消し飛ばす豪快な脳筋車両也。

 

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 91式戦車橋です。18メートルまでの溝なら、これで橋をかけて渡ってしまいます。90式戦車が通れるように設計されており、重量だけなら自衛隊の全ての車両に耐えうるはずです。

 

  さて、戦車だ

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 90式に10式、奥にちょこっと74式が見えてます。

 観閲行進には、90式戦車が12輌 10式戦車が6輌 74式戦車が5輌参加しています。

 

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 90式戦車ですね。

 

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 10式戦車。

 

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 74式戦車

 戦車の詳細は次回にでも。